浦和のミハイロ・ペトロビッチ監督(58)と主将のMF阿部勇樹(34)が17日、翌18日に埼玉スタジアムで行われるアジアチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦、FCソウルとの第1戦に向けた公式会見に臨んだ。

 阿部は「勝ち進んでいけば、いずれ当たる相手だと思っていた」とFCソウルが大会屈指の実力を持つことを認めた。ペトロビッチ監督も「07年にACLを制覇した阿部の言葉には、経験が加える重みがある」と同調した。

 「崔龍洙監督が率いるFCソウルとは、広島時代から練習試合で何度も対戦したことがある。個人的には、韓国のサッカーの質を変えたチームだと思っている。フットボールをしてくるチーム。こちらもフットボールをするチーム。その両チームが対戦する。ハードで内容の濃い試合になる。今後のアジアのトレンドを示すような試合になるのではないかと思う」。

 ペトロビッチ監督は広島時代の教え子、FCソウルMF高萩洋次郎についても言及した。

 「FCソウルが高萩を起用しているのは、目指すサッカーに必要なアクセントとなるからだと思う。彼のクリエーティブ部分は、韓国サッカーが求めているもので、彼はそれを補う役割をしっかりとこなしている」。

 韓国の強みであるファイティングスピリット、球際の強さに、高萩が創造性を加えるFCソウルは、1次リーグに出場した32クラブの中で最多の17得点。Kリーグでも首位を走る。

 浦和もディフェンディング王者の広州恒大を敗退に追い込んだことで、実力が広く知られることになった。決勝トーナメント1回戦にして、早くもタイトルの行方や、今度のアジアサッカーの方向性を占うような一戦が行われる。