ノーモア五月病-。仙台の渡辺晋監督(42)は18日、紫山練習場でのトレーニングで普段以上に熱のこもった指導を行った。4月から5月上旬にかけての連戦は一段落。今週はナビスコ杯もなく次戦湘南戦まで中6日と余裕のある週に当たるが、湘南戦から中3日で3連戦が始まる。「連戦を1つ終えると、戦っていた緊張感が解けホッと気が緩む。5月は暖かな気候もあるし「五月病」には気を付けないといけない。そういうことも踏まえ、今日は厳しくやりました」。

 眼鏡の奥から鋭い視線を送った。緑色に輝く芝の上で駆け回る選手らの動きをつぶさに観察し、時折声を荒らげるように大声を張り上げた。5対4のトレーニングでは何度もやり直しを命じて細かく指導。給水以外に休む間もなく2時間弱みっちりと練習を行った。

 昨年は5月に苦しんだ。五月病にかかっていたかは定かではないが「気の緩みがあった」などで5連敗。しかし今年は違う。「総力戦で次の連戦を乗り越える」べく、17日にはメンタルトレーナーを招き集中力を高める講義も行い、気を引き締めるよう注意喚起も徹底。今月の黒星はまだ1つ。集中力をキープし、勝利でさわやかな5月にする。【成田光季】