【上海(中国)23日=栗田成芳】東京がクラブ史上初めてのアジアチャンピオンズリーグ(ACL)8強進出に向け、きょう24日のアウェー上海上港戦に臨む。ホームでの決勝トーナメント1回戦・第1戦(17日)は2-1で勝利しており、引き分け以上でベスト8が決まる。今大会、中国では日本代表DF森重真人(29)への評価が急騰中。中国クラブから注がれる“爆買い”の熱視線を、勝利へのモチベーションに変える。

 前日練習に臨んだ主将の森重は、いたって冷静だった。「自分たちの状態はいい。チームの雰囲気も。ここまでACLでの経験を積んできた。アウェーだからといって問題なくみんながやれるはず」。そう話した森重が注目を集めている。

 始まりは昨オフ。J開幕直前に中国クラブから、移籍金6億円でのビッグオファーが届いた。その話は断ったものの、今大会1次リーグでは中国の江蘇と同組。ホームでは無失点に抑え、アウェーでは2得点の大活躍に森重株はさらに急騰。関係者は「明日も各クラブのスカウト連中が来ると聞いている」と明かした。

 引き分け以上で8強が決まる。森重は「第1戦勝ったことを考えるほど余裕はない。ここで1個上に行けるのか、行けないのかで自分たちも変わってくるし、周りの目も変わってくる」。高いモチベーションを胸にクラブ初の8強に挑む。