弱冠20歳の磐田GK志村滉がプロデビューに向け、猛アピールした。今日25日のナビスコ杯アウェー鹿島戦に備え、24日には磐田市で最終調整。居残り練習では名波浩監督(43)の左足から放たれる強烈なシュートに食らいついた。昨季はリーグ戦でベンチ入りは1回のみ。今季はナビスコ杯とリーグ戦で各1回ベンチ入りし、公式戦の初陣を待ち構えてきた。

 GK陣はカミンスキー(25)が股関節付近を痛め、八田直樹(29)も腰の違和感で別メニューという緊急事態だ。名波監督の意向で、志村がGK奥田達朗(27)とともにスタメンの有力候補。志村は「やるべきことはやったし、緊張はしていない。チャンスをつかみたい」と気合十分だ。

 1次リーグ突破には鹿島戦の勝利が絶対条件となる。J1の歴史の中で黄金カードとして名勝負が多かったアウェー鹿島戦。ミーティングで名波監督は「カシマスタジアムで勝つと、気持ちいい」と選手を鼓舞した。カシマスタジアムではJ1通算4勝1分け15敗と相性は悪いが、高卒2年目の志村は「いいスタジアムで、うれしい」と前向き。若きGKは静かにスタンバイしている。【保坂恭子】