新潟は他力ながら、決勝トーナメント進出の可能性を最終節の福岡戦(6月5日)に残した。

 ただ、勝ち点3がほしかった試合。吉田達磨監督(41)の心境は複雑だった。「シュートは打たないと入らないが、入れないと得点にはならない」。前半7分、MF伊藤優汰(23)がドリブル突破からパス、受けたFW指宿洋史(25)が押し込んで先制した。前半のシュートはこの1本だけだった。後半は6本のシュートを放った。指宿も37分、FW山崎亮平(27)のクロスをゴール正面で頭で合わせるなど再三決定機を迎えた。たが、ゴールを割れなかった。

 後半27分に追いつかれたものの、それを取り返し、勝ち越すチャンスは十分にあった。「(ゴールの)扉は開いている。あとは入るだけ」。吉田監督は独特の表現で、わずかに届かない得点に対する思いを吐き出した。

 福岡戦では、決勝トーナメント進出に勝利が最低条件。クリアするためにも決定力アップが必要になる。