FW鈴木武蔵(22)が今季公式戦初出場を狙っている。新潟は2日、ナビスコ杯1次リーグ福岡戦(5日・レベルファイブスタジアム)に向け、実戦形式中心の練習を行った。鈴木は出足の鋭い守備と、裏を狙う攻撃でアピール。開幕前に負った左大腿四頭筋肉離れから復帰し、コンディションは整いつつある。決勝トーナメント進出に向けて勝ち点3が必須の試合で、チームに貢献するプレーをイメージしている。

 ボールを持った相手にトップスピードでプレッシャーをかける。味方がスペースに出すパスには、俊敏に反応する。福岡戦に備えた8対8の試合形式、鈴木は攻守で持ち味を表現した。

 「福岡戦、やはり出たいです」。気持ちは戦闘モードだ。新潟は1次リーグBグループで勝ち点7の5位。決勝トーナメント進出のためには勝ち点3が絶対条件だ。

 金沢との練習試合(5月30日)では後半45分間プレーした。試合後に太ももの裏に感じた張りは「普通に試合をこなした後と同じ感覚」と、体は実戦向きに近づいている。球際の勝負や攻撃を仕掛ける場面での迷いはない。「ケガの怖さはない」と、試合に臨む準備段階は1つクリアした。

 U-23日本代表の攻撃の要として、リオ五輪出場権獲得に貢献した。だが、開幕前に左大腿四頭筋肉離れで全治3カ月。ナビスコ杯の大詰めになって、ようやく練習に合流できた。

 リーグ戦前節仙台戦(5月29日)の2-4の敗戦をテレビで見た。「うちはショートパスが多いので、相手が食いついてきた。相手守備の背後を狙える」。チームの戦いに自分の持ち味を重ね合わせた。

 それを形にする場も手の届く範囲にある。「いつでも出られるように体の準備をする」。虎視眈々(たんたん)とチャンスを狙う。