浦和は現状のままでは、Jリーグ規約に抵触する見通しとなった。淵田敬三社長はユニホームスポンサーでもある三菱自動車に対し「ずっと応援してくれているので、引き続き応援してもらいたい気持ちが強い」と話すが、現実的には筆頭株主の変更は避けられない。

 日本リーグ時代から三菱重工、三菱自動車のサッカー部として活動してきた歴史から、三菱グループとの結びつきは強い。今後はグループ4社がそれぞれ1・25%を持つ株の保有率を引き上げる可能性もささやかれる。

 「市民クラブ」も選択肢の一つだ。熱狂的なサポーターに支えられてJ1最多の入場者数を誇り、営業収入の3割以上が入場料で占められる。

 クラブは2005年から三菱自動車との損失補填(ほてん)契約を解除して自立しているため、経営への影響は大きくない。Jリーグの村井満チェアマンは「いろいろな選択肢はあるので、それはクラブに委ねる」と見守る姿勢を示した。