なでしこリーグのINAC神戸は17日、FW川澄奈穂美(30)が米女子プロリーグNWSLのシアトル・レインへ完全移籍すると発表した。

 川澄は同日、神戸市内で移籍前最後の公開練習に臨んだ。前日16日の退団発表を受けて、この日のグラウンドには約100人の観客、テレビカメラ6台、報道陣約30人でにぎわった。

 約2時間の練習では積極的にチームメートに声掛けを行うなど、いつもと変わらない存在感があった。「シーズン前の(移籍の)可能性は0%だった。世の中に100%(ない)っていうのはないんだなと思いました。決断するというより、意外と『もう行こう』という感じでした」と決断の舞台裏を明かした。

 レインには14年にも期限付き移籍で在籍。今回は7月1日から今季終了までの完全移籍になる。背番号は「36」に決まり「初めて日本代表に選んでもらったときの番号。『9』が空いていなかったので、『3』と『6』を足すと『9』になりますし…」と選択の理由を語った。

 INACでの最後の試合は19日のリーグ杯千葉戦(フクアリ)。18日は非公開練習のため、ファンと間近で触れ合う最後の時間を、名残惜しそうに楽しんだ。