清水がアウェーで、4-0と山口に快勝した。前半20分にMF白崎凌兵(23)が右足で先制点。同38分にはMF石毛秀樹(21)が今季初ゴールを挙げた。石毛は、試合前日練習で負傷したFW金子翔太(21)の代役として8戦ぶりに先発し、1得点1アシスト。チームは6戦負けなし(4勝2分け)で、8位から5位に浮上した。

 清水MF石毛が、チームのピンチを救った。前半20分、敵陣エリア付近でボールを奪うと、絶妙なスルーパスでMF白崎の先制点をアシスト。同38分には相手GKのクリアミスを詰めて、ヘディングでチーム2点目を挙げた。ベンチスタートが濃厚だった石毛は、FW金子が前日練習で負傷したことで急きょ先発出場。3試合連続でメンバーから外れる時期もあったが、くすぶっていた気持ちをピッチで体現した。

 本来、石毛はサイドハーフなどの中盤を主戦場としているが、この日は今季初めて「FW」として先発した。デューク(25)が左ひざ前十字靱帯(じんたい)損傷で全治6カ月、大前元紀(26)も肋骨(ろっこつ)4本骨折で全治3カ月、そして金子と、FW陣にけが人が続出しているチーム事情からだ。その状況下で、1得点1アシストと結果を残した。

 石毛によってチームは勢いづき、後半40分には途中出場のFW北川航也(19)がダイビングヘッドでダメ押しのチーム3点目を挙げ、同43分にもMF村田和哉(27)がゴール。4選手で4ゴールを挙げ、守備陣も2試合ぶりの無失点。先制点の白崎は「チーム一丸で勝ちきったことは大きい」と胸を張った。

 これでチームは6戦負けなし。11節京都戦以来9試合ぶりにプレーオフ圏内(6位以内)に浮上した。小林伸二監督(55)は「いいチームにまとまってきている。次に向けていい準備をしたい」と言った。次節アウェー岡山戦が前半戦最後の試合。上位進出へ、追い上げ態勢に入った。【神谷亮磨】