仙台はホームで川崎Fと対戦し0-3で敗れた。前半17分、21分と連続失点。2点を追う後半はDF菅井直樹(31)を右サイドハーフに入れて巻き返しを試みたが、最後までゴールは割れなかった。後半42分にはダメ押しの3点目を決められた。これで2戦連続の完封負け。本拠での再開戦はふがいない完敗だった。

 力負けだった。前半21分までに2点を失った。あっという間にリードを広げられ劣勢に追い込まれた。格上相手に「臆することなく戦う。襲いかかろう」と渡辺監督は送り出したが、試合の入りが悪かった。

 意思疎通の不出来が結果に直結した。指揮官は「なぜ腰が引けてしまったのか理解しがたい。疑問符が付く」と首をかしげる。ハイプレスは影を潜め、今季強みとする圧力は全くなかった。仙台らしさを出すどころか自分たちからラインを下げ、受け身に回り“自爆”した。DF平岡は「入り方がピリっとしないといけないし、まずはハードワークしないと」とぶぜんとした表情。前節3失点の反省からのリスク管理を優先すべきか、機能し始めた攻撃を前面に攻め込むか、チグハグなまま失点を重ねた。

 3失点目を奪われると同時に足早に会場を去ったサポーターも目立った。DF渡部は「前半で気づけなかったことなど反省すべき点はたくさんある。今日の一戦を忘れてはいけない」。3失点負けは今季5度目。後味の悪い試合だった。【成田光季】