J2山形が熊本に4-1で圧勝し、前半戦を7勝7分け7敗の10位で折り返した。前半21分、右CKからDF栗山直樹(25)がヘディングで加入後初得点となる先制点を決めるなど、前半に4点を奪って試合を決めた。前半戦を2連勝で締めくくり、中3日で後半戦初戦となる10日の敵地町田戦に勝って、勢いをつける。

 前節3日の山口戦から中2日で臨み、入れ替えた先発4人中3人が次々と加入後初得点をし、前半で試合を決めた。同21分、右CKから頭で先制点を奪ったDF栗山は「相手がゾーンディフェンスだったので、うまく入れた。セットプレーは狙っていた」と胸を張った。同29分には、右膝を痛め18戦ぶりの出場となった今季初先発のMF鈴木が続いた。右サイドからDF山田の縦パスに抜け出して左足を振り抜き「山くんからパスが来ると思っていた」と振り返った。1分後にもFWローザが決めて、層の厚さを見せつけた。

 リーグ戦での4得点は14年10月19日の敵地岡山戦(4-1)以来で、ホームでは同年9月28日の讃岐戦(4-0)以来だった。雨中での大勝に石崎信弘監督(58)は「雨の中での戦い方を徹底できた」と話した。2、3点目はピッチ上の雨の水を逆算してパスを出して、DFの裏を狙ったのが功を奏した。

 開幕から8戦勝ちなしと苦しんだが、4バックに移行後8戦負けなしから10位まで持ち直した。「7勝7分け7敗で明日は七夕。後半戦も、しっかり準備して戦いたい」と指揮官の口も滑らかだった。【高橋洋平】