アーセナルへ移籍する広島のリオ五輪代表FW浅野拓磨(21)が、横浜との国内最終マッチ後に壮行セレモニーを行った。

 マイクの前に立った浅野は、必死に涙をこらえていた。集まった約2万5000人の前で感謝の言葉を述べた。

 「広島に来て高校卒業と同時にサッカー選手になり、3年半がたちましたが、3年半でいろんな経験を広島でさせていただいた。決して楽な、楽しいことばかりではありませんでした。悔しいこと苦しいことの方が多くて。そんな時、僕を支えてくれたのがファンのみなさん、チームメート、チームスタッフ、そして何より家族の存在が僕を支えてくれました。全ての人に感謝しています」

 この日は無得点に終わり、悔しさもにじませた。それでも、世界への挑戦に気持ちを切り替え「新しい地は、より厳しい環境になると思いますが、目の前のことに対して100%で頑張りたい」と意気込んだ。

 スピーチ後は、両親と妹心春(こはる)ちゃんから花束を贈呈され号泣。「こみ上げてくるものがあった」。チームメートからは背番号と同じ10回胴上げされた。