MF野津田岳人(22)が自身の2試合連続得点とチームを今季初の2連勝を置き土産に、ブラジルに旅立つ。新潟は今日30日の第2ステージ第6節、東京とデンカSで対戦する。野津田は前節大宮戦で決勝ゴールを決めるなど上り調子だ。31日にはリオ五輪代表バックアップメンバーとしてブラジルに出発する。

 ブラジル入り前の最後の練習になった29日、MF野津田は終了後に、レオ・シルバ(30)らブラジル選手4人から、現地の情報を仕入れた。

 「試合会場の話などをしました」。同じバックアップメンバーのFW鈴木武蔵(22)とともに、芝生に座って談笑しながらのリラックスムード。バックアップは代表に不測の事態があった場合の入れ替え要員。それでも「準備をしっかりしておく」と抜かりはない。モチベーションを高めるためにも「東京に勝って連勝。自分もゴールを決めたい」と、勝利と自身の得点をリンクさせた。

 前節大宮戦は1-1の後半23分に決勝のミドルシュートを、利き足と反対の右足で決めた。左足の強烈なシュートが野津田の代名詞。右にも同じ威力があることを証明した。「相手に脅威を与えたい」と、どちらで打つかの駆け引きも頭にある。

 吉田達磨監督(42)も「キックには自信を持っている」と成長を感じている。野津田は練習で、北島秀朗コーチ(38)に、巻いてゴールマウスに向かう弾道のシュートを伝授された。大宮戦、今季初得点だった第3節川崎F戦の得点は、そのシュート。増えた選択肢は、広島時代の14年の第5節徳島、第6節名古屋以来になる2試合連続ゴールの可能性を高める。「まず新潟が勝つこと」。最高の手応えを得て、ブラジルに向かう。【斎藤慎一郎】