湘南の曹貴裁監督(47)は試合後の会見で、何度も沈黙した。4連敗で、降格圏脱出に失敗。第一声。「なかなか言葉が見つからないですけど…」。それほどショックな敗戦だった。

 指揮官は責任を一身に背負った。年間順位でも第2ステージも首位を走る川崎Fに3点のリードを許したが、2点を反撃し、同点の見せ場も作った。ただ勝ち点は拾えなかった。

 「サッカーは先制、追加点、ダメを押すのが勝てるスポーツ。そうされてファイティングポーズをやめなかった選手に結果の責任はない。何か自分に力がないんだなと、自分で思います」と言葉を搾り出した。

 また「(川崎F監督の)風間さんの方が、勝ちに対して方法論を持っていらっしゃる。僕はそれがないから勝てない」。会見の最後には頬を涙が伝っていた。