リオ五輪代表の福岡DF亀川諒史(23)にとっては、屈辱のJ復帰戦になった。5試合ぶりのフル出場は0-3の完敗。チームも3連敗で、最下位脱出の足がかりにすることはできなかった。

 亀川は「クロスまで持っていけなかった」と反省する。前半はドリブルでペナルティーエリア内に進入する場面をつくったが、クロスはなかった。後半3分に左サイドからファーに入るクロスを入れたが、チャンスにはつながらず。ハーフタイムに井原正巳監督(48)から「クロスの精度を意識して」という指示が出た。「まず前に出てクロスを」。亀川は攻撃的なプレーを意識したが、形をつくれなかった。

 それでも救いになったのは、はるばる新潟まで駆けつけたサポーターの存在だった。試合後、スタンドにあいさつをすると「あきらめるな」と励ましの声が飛んだ。「ブーイングされてもおかしくないのに。可能性がある限り残留をあきらめない」。自身の五輪後初勝利と残留へのきっかけを、中3日で迎える次節ホーム磐田戦(24日・レベスタ)でつかむ。