新潟が残留に向けて新体制をスタートさせた。27日、成績不振により吉田達磨監督(42)と、北嶋秀朗(38)安田好隆(32)両コーチを解任。併せて片渕浩一郎コーチ(41)の監督、新潟下部組織の内田潤コーチ(38)のトップチームコーチ就任を発表した。

 片渕新監督は27日の午前、さっそく練習を仕切った。その後に会見を行い、「まず次節磐田戦(10月1日)。選手のパワーを100%引き出したい」と話した。新潟は勝ち点27の年間順位15位で、同16位名古屋とは1差。残り4試合は磐田、浦和、G大阪、広島と上位との対戦が続く。前節鹿島戦で4連敗を喫した後の26日、田村貢社長(54)、神田勝夫強化部長(50)から監督就任を打診された。「やってやろう」と即決。決意を固めた。

 新潟への思いは強い。02年、鳥栖を解雇され、トライアウトで入団。その年限りで引退したが、03年から新潟ユースの指導者として腕をふるった。教え子には日本代表DF酒井高徳(25=ハンブルガーSV)がいる。「僕を指導者として育ててくれたクラブ」。先頭に立つことに迷いはなかった。「今は原点に返ることが必要。新潟らしく攻守にアグレッシブに戦う」と新潟のカラーを出して、残留へ歩み始める。【斎藤慎一郎】