新潟は27日、監督交代を発表した。吉田達磨監督(42)を解任し、片渕浩一郎コーチ(41)が監督に就任。北嶋秀朗(38)安田好隆(32)両コーチも退き、内田潤アカデミーコーチ(38)がコーチに就任した。リーグ4連敗。降格圏の16位名古屋との勝ち点差が1に迫った段階で施したショック療法。新体制の中、選手たちは冷静さを保ちながら練習した。

 クラブ側が施した、監督交代という強力なカンフル剤。ミーティング後に練習した選手たちは普段と変わらず走り、蹴り、声を出した。しかし、それぞれの胸の中には期するものがあった。「何らかの変化を、チームは決断した。選手として、そうさせてしまったことが悔しい。選手として力不足だった」。練習後にこう話したMF成岡翔(32)は続けた。「僕らはもっと苦しまなければいけない。もっと苦しんで、それをはね返すパワーが必要」。ベテランは4連敗の状況も、監督交代劇も重く捉えていた。

 現在リーグ4連敗で足踏み状態のまま、次節アウェー磐田戦を迎える。16位名古屋との勝ち点差は1。降格の危機を抱えながら、磐田戦を含む残り4試合を戦う。そんな状況を打開するため、クラブ側が振るった大ナタ。「こういう状況になったのは、選手の責任」と前置きした主将のMF小林裕紀(27)は、続けて言った。

 「サッカーに真摯(しんし)に取り組んで、僕らはグラウンドで結果を出すのが仕事。今やらなければならないことを100%出す義務がある」。10月1日の磐田戦が、新体制アルビの試金石になる。【涌井幹雄】