大宮が、鹿島の本拠カシマスタジアムで初勝利を挙げた。過去3分け7敗の鬼門だったが、DF奥井諒(26)の先制弾とMF横谷繁(29)の2発で快勝。既にクラブ最多の年間勝ち点を更新中だが、初の大台となる「50」に乗せた。

 横谷は1-0の前半41分、ゴール正面のペナルティーアークで得た直接FKを右足で蹴り、ゴール左に決めた。「この1年で初めて、試合前に正面からのFKを練習していた」。普段は左右の45度から蹴って感触を確かめていたが「気分」で正面の練習してみたところ「15本中10本くらい決まったんです」。

 蹴る直前、鹿島GK曽ケ端準(37)はゴール左側に立っていたが「自信があったので、同じサイドでも構わずに狙った」。すると、曽ケ端が思わず反対方向に踏み出してしまうほどのカーブでゴール左に決まった。

 後半14分にはペナルティーエリアの手前から右足でミドルシュート。これも決まり、勝負あった。出場停止明けの一戦で結果を出した横谷は「鹿島は強かったけど、大宮の頑張りの方が上回った」。W杯ロシア大会アジア最終予選の日本代表MF永木亮太(28)とDF植田直通(21)を擁する難敵から、3発を奪って勝つ原動力になった。