J2清水の小林伸二監督(56)が1日、残り4試合で対戦相手にチームの成長を見せつけ、J1昇格を勝ち取る思いを明かした。明日3日のホーム京都戦に備え、1日は静岡市内で行った非公開練習で指導。「チームが変わったことを、何が何でも見せなければいけない」と決意を示した。

 今、J2の中で最も勢いのある清水だが、次節以降に当たる4チーム(京都、讃岐、岡山、徳島)には前期で勝てていない。京都には5月3日に1-2で敗れた。当時は個々の能力に頼る試合内容が多く、連動性を欠いていた。小林監督は「目指すスタイル」として、複数人がボールに絡んで攻めるメニューを反復練習させた。守備では攻守の切り替えを徹底。ぶれずにチームを作ってきたことで「相手に引かれても破れるようになった。今はベンチでも見ていて面白い。選手の意識も大きく変わった」と話す。

 現実にチームは4試合連続完封で勝ち続けている。首位札幌との勝ち点差は6に縮まり、2位松本とは勝ち点3差の3位。だが、最終的に2位以内に入り、J1自動昇格を決めるには、1試合も負けられない状況に変わりない。指揮官も言った。「まずは京都に勝つことが大事」。前期の戦績など関係なく、とにかく勝ちにいく。【神谷亮磨】