東京U-18むさしに所属する中学3年生で、バルセロナ下部組織出身のMF久保建英(たけふさ)が後半18分から出場した。前日19日のJユース杯決勝(対広島、ヤマハ)で65分間プレーしており、2日連続の出場。「昨日の帰りのバスの中で『もしかしたら出るかも』とは言われてました。同じ2日連続で、自分より長い時間、出ている選手(MF生地慶充)もいるので問題ない」と涼しい顔でピッチに入った。

 J3は通算3試合目となり、史上最年少の15歳5カ月16日での得点を目指した。3トップの真ん中に入ると、ワンタッチプレーやスルーパスで会場を沸かせる。前半39分には、左サイドバック小川からのクロスにダイレクトで左足を振り、前2試合は打てなかったシュートを初めてマーク。枠を外したが、2877人の観衆から歓声が上がった。

 後半ロスタイムのラストプレーでは、味方のスルーパスで抜け出して左足でシュート。ゴール左を狙ったが、GKの横っ跳びセーブに遭い、惜しくも初ゴールはならなかった。このプレー直後に試合終了の笛が鳴り、今季の最終節が幕を閉じた。最年少ゴールは来季に持ち越しとなった。

 試合後、取材に応じた久保は「最後の場面は、これ以上ない形でボールが来たのに、ちょっと緊張してしまってGKに読まれてしまった。自分らしくなかったかな」と反省。J3の3試合に出場した経験については「ちょっとずつ対応はできてきたけど、まだ実力が足りない。ユースより強くて速い選手に対し、自分だけプレーが遅い。フィジカルも足りない。ただ、フィジカルに関しては仕方ないので気にしてないけど、来年も引き続きユースで頑張って、チャンスがあれば期待に応えたい」と話した。

 久保は5日の長野戦(駒沢)で15歳5カ月1日のJリーグ最年少デビューを果たし、来季は2年連続の2種登録とJ3出場、さらにはJ1デビューも狙う。