4分間の後半ロスタイムで、松本のJ1復帰は消えた。リーグ戦を勝ち点84で3位となり、引き分け以上で決勝進出が決まる一戦。6位の岡山に前半23分に先制を許しても、後半29分には途中出場したMF宮阪政樹(27)のCKをMFパウリーニョ(27)が頭で合わせた同点ゴールで、歓喜をつかみかけた。だが、最後の最後で一瞬の隙を突かれ、岡山FW赤嶺に勝ち越し弾を喫した。

 リーグ戦では7月10日から4カ月間2位を維持しながら、第41節の町田戦で敗れて3位に転落し、自動昇格を逃した。プレーオフでも決勝進出を残りわずかで失い、DF田中隼磨(34)は「昇格のことしか考えていなかったので、それが終わってしまって受け入れることが難しい。悔しさで頭がいっぱいで、振り返ることが、なかなかできない。僕たち選手に何かが足りなかったことに尽きると思う」と肩を落とした。反町康治監督(52)も「1年間、たくさん応援していただいたのに、こういう形で終えるにはつらい。皆さんに陳謝したい」と無念の表情。「勝ち点84とったということは胸を張っていいと選手には言いました。すべて私の責任。私にとっても、これ以上強いチームをつくることは至難の業。悔いはないし、これからチームが発展することを期待するしかない」と話した。