浦和のMF阿部勇樹主将(35)が、決勝弾となるPKを決めた。

 後半12分にFW興梠慎三(30)が倒されて獲得したPKを、右足でほぼ中央に蹴りこんだ。鹿島GK曽ケ端の動きを見極め、落ち着いて決めた。「興梠が体を張ってPKを取ってくれた。自信を持って蹴った。入って良かった」。胸の前で両手で何度もガッツポーズ。主将を中心にした喜びの輪ができた。

 短期決戦に強い鹿島を完封し、10年ぶりのリーグ制覇へ大きく近づいた。3日のホーム第2戦では、0-1で敗れても優勝が決まる。すでに約5万9000枚のチケットは完売。阿部は「(勝利は)あまり意味がないと思っている。まだ何も決まっていない。勝って終わりたい」と、大観衆の前での悲願達成を誓った。