J2で21位の金沢が残留を決めた。ホーム石川西部が芝生の改修工事中のため富山で開催され、J3の2位栃木を2-0で下し、2戦2勝とした。昨季まで栃木に在籍していたMF中美(なかみ)慶哉(25)が2得点し、古巣に“恩返し”した。

 2得点し金沢を残留へと導いた中美は「自分の持っている力を出すことが恩返し。複雑ですけど勝てて良かった」と言った。相手は古巣。栃木で生まれ、同クラブでプロになった。栃木のJ3降格が決定後の昨年12月に鳥栖に完全移籍。この夏に金沢へ期限付き移籍していた。

 敵としてかつてのチームメートの挑戦をはね返した。金沢加入後は思うように活躍できていなかったが、大一番で力を発揮。退任が決まっていた森下監督も、J2残留を置き土産とできた。直後に行われたJ1昇格PO決勝では、昨季まで金沢に在籍したC大阪のMF清原が決勝弾。舞台は富山と大阪だったが、ある意味「金沢の日」だった。