仙台は8日、DF渡部博文(29)が神戸へ完全移籍することを発表した。渡部は山形県出身。15年に加入後、センターバックのレギュラーに定着した。今季はリーグ戦33試合に出場し、3得点と結果を残した。移籍を決断する前、渡部は「(移籍して)チャレンジすることも選択肢。東北のために復興のためにこのチーム(仙台)に来たと思っている。このチームに残って、タイトルを目指すのも1つ。(仙台から離れる移籍は)人生の中でも大きな決断になる」と語っていた。渡部は柏時代、現神戸監督のネルシーニョ氏(66)に師事した。神戸からは、柏在籍時の14年から3年連続で移籍オファーがあったとし、「うれしいこと」と話していた。しかし仙台も、副主将でありDFリーダーでもある渡部には残留要請を出していた。しかし今回、サッカー選手として「チャレンジ」の道を選択した。

 渡部はクラブを通じ、「満足いく結果を残せない中でも、いつもたくさんの声援と愛情を注いでくれたファン、サポーターの方々には感謝の気持ちでいっぱいです。ベガルタ仙台でプレーできた2年間は僕にとっての財産です」とコメント。また「自分の意思を尊重してくれた強化部長をはじめ、渡辺監督、クラブの方々には本当に感謝しています」と、ともに過ごした仲間への思いも述べた。