川崎Fが初優勝、初タイトルを逃した。後半9分にFW小林悠(29)のゴールで一時同点に追いつくも、延長前半に失点し敗れた。今季もリーグ戦第1ステージで2位、今大会でも準優勝。あと1歩が及ばず涙をのんだ。

 今季限りで退任する風間八宏監督(55)は「結果は悔しく残念。だが、我々のサッカーは見せられた。たくましくなった選手たちの成長が喜びでもありました」と柔らかな表情で話した。

 同じく今季限りで退団し、来季から東京でプレーすることを明言しているFW大久保嘉人(34)は「最後は勝ちたかった。でも最高の4年間でした」。川崎F一筋14年のMF中村憲剛(36)は、16年シーズンのJリーグ年間MVPにも輝いていたが「チームのタイトルしか思ってなかったから。今日、この舞台で自分たちらしさは出せたけど、まだまだなんだなと」と悔しさをにじませた。

 それでも「下を向く必要は全くない。嘆いてもしょうがない。また新しいフロンターレを作っていく」と必死に前を向いていた。