全国高校サッカー選手権の準々決勝が5日に行われる。佐野日大(栃木)は初の4強進出をかけ、駒大高(東京A)とフクアリで対戦する。

 佐野日大の海老沼秀樹監督(46)と、駒大高の大野祥司監督(45)は高校時代の1988年、ユース日本代表でチームメートだった。海老沼監督が佐野日大のDF、大野監督は埼玉・武南FWとして代表入り。「武南のマラドーナ」と名をはせた大野監督に対し、海老沼監督は「すごくうまかった。僕も止めようとしたけどかわされた記憶があります」と振り返る。さらに、指揮官として「初のベスト4」を懸けて戦う巡り合わせに「駒大高は球際が強く、うまい選手が多い。後悔しないようにしっかり競り合って、ぶつかっていければ」と話した。

 12月には練習試合で対戦し、1-1の引き分けだった。大野監督は学校の行事で練習試合の現場に来なかったため、2人が顔は合わせることはなかった。駒大高は得意のセットプレーで得点し、佐野日大は縦に速いカウンターでネットを揺らした。佐野日大は5-4-1の守備的布陣から鋭いカウンターを仕掛け、今大会は和歌山北、米子北(鳥取)、一条(奈良)を破ってきた。駒大高のロングスロー対策も入念に行った。連戦の疲労もたまっているが、海老沼監督は「ここまで来たら気持ちで戦う」と話した。