仙台渡辺晋監督(43)が早くもけが人をばっさり切り捨てた。19日の鹿児島キャンプ2日目の午後練習、MFパブロ・ジオゴ(24)が右ふくらはぎ、GKシュミットダニエル(24)は右肩にそれぞれ違和感を覚えて、別メニューで調整した。2人は午前練習には参加していた。シュミットには大事を取らせた格好だが、パブロは今日20日に病院で検査する予定。パブロに対して渡辺監督は「ウオーミングアップ程度でケガをすると話にならない」と言い切った。

 フィジカル中心の鹿児島キャンプで、同監督は「負荷を強くする」ことを重視する。この日の午後のボール回しは12人で行い、選手同士の激しい接触も度々見受けられた。だが2日目までの練習は「序ノ口」と語る。それだけに、この離脱は想定外。選手を過度に気遣うことはなかった。

 昨年末のドイツ、イングランドの海外視察で「選手に与えすぎないこと」を学び、このキャンプに臨んだ。あえて選手を突き放すことで、「それがチームの厳しさにつながっていくと思う」。指揮官に方針を変える考えは、毛頭ない。【秋吉裕介】