J2湘南の新体制発表会が20日、神奈川県平塚市内で行われた。

 その冒頭で、真壁潔会長は、うっ血性心不全のため15日に亡くなった、木之本興三さん(享年68)への感謝の言葉を述べた。99年にメインスポンサーのフジタが経営再建のために撤退し、市民クラブとして再スタートを切る際、木之本さんの尽力が大きかったと当時を振り返った。

 真壁会長 木之本興三さんがお亡くなりになりました。ベルマーレが市民クラブとしてスタートする前後の、右往左往した時期に、我々とJリーグの間のパイプを作ってくださった。木之本さんが川淵さん(キャプテンの川淵三郎氏)との関係を作ってくれなければ、今日のこの日はなかったかもしれない。サッカーも分からず、右も左も分からない私は銀座でガアガア言われました。「存続するんだから頑張れ。日本のサッカーを強くしよう」と。

 それから18年が経過した今、真壁会長は12年にコーチから監督に昇格した曹貴裁監督(48)と、木之本さんから言われた「日本のサッカーを強くしよう」という言葉を、ともに目指してチーム作りをしていると語った。

 真壁会長 曹監督になってから「日本のサッカーを強くしよう」という言葉を目指した。日本のサッカーを強くしよう、速くしよう…世界のサッカーは90分間、走りきっている。湘南を日本サッカーのために…を続けていきたい。

 その上で「湘南は無名で来た選手を、強くするクラブだと思う。1年でJ1に帰りたい」と固く誓った。【村上幸将】