タイトル奪還を目指すG大阪に強力応援団だ!! 合宿4年目となる沖縄・中城村(なかぐすくそん)と、がっちりタッグ。サイン入りグッズが当たるスタンプラリーで盛り上げるなど「ガンバ村」を目指す中城村の後押しを受ける。合宿6日目となった21日は、地元の小中学生約60人を対象にサッカー教室を開催。村民との距離も縮め、今季を戦い抜く土台を作り上げていく。

 沖縄の子どもたちの笑い声が響いた。寒波とは無縁の最高気温18度。世界遺産の中城城跡もある歴史的な地・中城村で、G大阪はサッカー教室を行い軽く汗を流した。合宿6日目。つかの間のリフレッシュに長谷川監督は「順調に練習できている」と満足そうだった。

 前日20日は厳しめのメニューをこなした。今季は2月7日にACLのプレーオフ(相手未定、吹田S)があるため、9日間の予定で現在行っている1次合宿のみ。2次合宿のない短期集中でオフが取れないところに中城村の計らいで、調整を兼ねたこの日のサッカー教室となった。指揮官は「フィールドプレーヤーでけが人が出ていない。練習試合に向けてチーム作りができる」。練習に集中できる環境に表情も緩む。

 応援を力に変える。中城村は今年から「ガンバ村」を目標に掲げる。観光推進課の担当者は「『ガンバと言えば中城』となってもらいたい。全力で応援していこうと思う」。村のポイントを周ることでMF遠藤のサイン入りグッズなどがもらえるスタンプラリーを実施。沖縄合宿限定グッズの缶バッジも作製した。今夏には村民が参加できる吹田Sへの試合観戦ツアーも計画。試合前には伝統芸能のエイサーを披露し、G大阪ジュニアユースと村の中学生が前座試合を行うプランもある。

 人口約2万人の村を挙げての力強い後押し。まずは24日に沖縄SVとの初実戦が控える。暖かい地から温かい応援を受け、最初に目指すはACLプレーオフ突破。そしてタイトル奪還へ、加速していく。【小杉舞】

 ◆中城村 1908年(明41)に誕生。沖縄本島中部の東海岸に位置し、宜野湾市に隣接。人口2万280人(16年12月現在)。那覇空港から車で30~45分。00年12月に中城城跡が世界遺産に登録された。特産品は島にんじん、島大根など。スポーツが盛んでボクシングの元WBCスーパーライト級王者浜田剛史氏、15年度西武ドラフト1位の多和田真三郎投手らを輩出。