日本代表の主力が新潟に凱旋(がいせん)復帰する。なでしこリーグの仙台レディース(L)は29日、MF川村優理(27)が新潟に完全移籍すると発表した。日本代表のなでしこジャパンでも活躍する川村は新潟市出身で、中学時代の02年から12年まで新潟に在籍しており、5年ぶりの古巣復帰となる。

 川村は13年に千葉に移籍し、14年に仙台Lに加入すると、すぐにボランチの定位置を獲得した。リーグ戦は15年に9得点、プロ契約を結んだ昨年は6得点と2年連続でチームの得点王に輝いた。ミドルシュート、セットプレーでのヘディングシュートはチームの大きな武器になった。守備では果敢なスライディングタックルなどで、何度も攻撃の芽をつんだ。14年からなでしこジャパンに定着。15年の女子W杯カナダ大会では、センターバックとして日本の準優勝に貢献した。

 川村はクラブを通じ、「このような形で退団のあいさつになることをお許しください。新潟に移籍することに決めました。3年間、本当にありがとうございました」と仙台のファンに感謝を伝えた。そして新潟のファンには「また、このユニホームを着てプレーする機会を与えてくださり、本当にうれしく思います。成長した姿をピッチで表現し、恩返しができるように全力で頑張ります」と、復帰の思いをコメントに表した。

 ◆川村優理(かわむら・ゆうり)1989年(平元)5月17日生まれ、新潟市出身。青山サッカー少年団で始め、上山中(新潟市中央区)1年時に当時北信越リーグの新潟に入団。3年時から背番号10を背負った。05年にU-17代表に選出され、09年に初のなでしこジャパン入り。13年に千葉へ移籍し、14年から仙台。昨年はリーグ全18試合に出場し6得点。A代表ではボランチのほかセンターバックもこなす。国際Aマッチは29試合に出場し2得点。168センチ、58キロ。