カズが50歳ゴールを狙う。今日26日に50歳の誕生日を迎える横浜FCのFWカズ(三浦知良)が25日、横浜市内でJ2開幕の松本山雅FC戦に向け、調整を行った。

 40歳を過ぎてから得点パターンに変化が見られるようになった。20代だった96年までのJリーグでの得点は右足48、左足25、ヘッド9と、足でのゴールが大半を占めていた。それが40歳になった07年以降は同7、4、5。13年以降に限れば、計7ゴールのうち4点がヘッドと、頭での得点が全体の57%を占めるようになった。若いときは足技巧みなドリブル突破などから足でゴールを量産したが、近年はクロスをワンタッチ、ヘディングで仕留める形が増えている。

 若いときに比べれば、スピードも衰え、華麗なステップで相手を抜き去るようなプレーも難しくなってきたのだろう。だが、豊富な経験によるゴール前のポジショニング、嗅覚、駆け引きのうまさは健在。昨年6月の岐阜戦では右クロスに相手DFの背後をとって頭で合わせた。味方からいいパスが入れば、一瞬フリーになり、ワンタッチで仕留める。ワンチャンスを決めきる集中力は、さらに磨きがかかっている印象だ。

 今季の開幕戦は昨季18ゴールを挙げたエースFWイバとの2トップが予想される。その190センチの長身FWが競った後のこぼれ球や、マークが集中したイバの背後に、カズの得点チャンスはありそう。いよいよ今日、史上初の50歳Jリーガーが、その頭脳と経験で最年長ゴール記録更新に挑む。【石川秀和】(おわり)