清水エスパルスの新主将、FW鄭大世が2日、33歳の誕生日を迎えた。清水三保グラウンドで行われた非公開練習の後、「まだまだいける」とさらなる成長を見据えた。

 大卒で加入した川崎F時代には「人間ブルドーザー」と呼ばれ、ベテランになった今も体力の衰えはないという。小学校から大学まで、厳しい走りの練習に耐えた自信を持つ。チームで行われる全体ランニングの際は、最もきつくなるラスト1周での全力ダッシュを欠かさない。「フィジカルは伸びている。意識次第で変わるし、やることで伸びる。FWは走らないと」。

 4日に行われる次節アウェー、サンフレッチェ広島戦に向け、この日も若手FWとグラウンドに居残り、シュート練習やPK練習を重ねた。その様子を見た小林伸二監督(56)は「(鄭)テセに点を取らせてあげたい。1発入れば、楽になれる。勝ちたいね」。鄭も「僕らは失うものはない。いい試合にしたい」と言った。J1復帰後初勝利のために、新主将が1発を奪いに行く。【保坂恭子】