J2モンテディオ山形がジェフユナイテッド千葉に1-1と引き分け、J1時代の09年以来8年ぶりに、開幕から2戦連続で勝ち点を獲得した。後半8分、FW阪野豊史(26)が加入後初得点となる先制ゴールを決めたが、同15分にMF本田拓也(31)が同点となるPKを献上。木山隆之(たかし)監督(45)は「正直言うと勝てたゲーム。もったいない。次への課題に受け止めます」と振り返った。前半に相手の猛プレスをしのぎ、運動量が落ちる後半に勝負をかけるプラン通りだったが、開幕2連勝を逃した。

 2戦連続の先制点で勝利をつかみかけた。後半8分、MF瀬沼優司(26)が右サイドから中央突破して上げたクロスを、MF南秀仁(23)を経由して阪野が右足で押し込んだ。「前半耐えた中で先制できたのは良かった」と前置きしながらも、背番号11は真顔で気を引き締めた。

 阪野 普通のチームならアウェーで勝ち点4なら満足するかもしれない。ただ今年の山形はJ2優勝を目指しているチーム。こういう厳しい試合をものにしていかないといけない。

 例年と本気度が違う。開幕3戦連続アウェーが続く中で、1勝1分けの成績に満足していない。真剣に優勝を狙っているからこその発言だった。

 PKを与えた本田拓也主将も気持ちを切り替えていた。「後半はピンチらしいピンチがなかった。あの1プレーだけ」と反省しつつ「ここを負けなかったのは大きいこと。この引き分けが無駄にならないように、次勝たないと意味がない」と前を向いた。3日に市原2次キャンプを終え、チームは約1カ月半ぶりに山形へ戻り調整を続ける。次節12日の熊本戦を勝って、開幕アウェー3連戦を勝ち点7で乗り切ってみせる。【高橋洋平】