浦和レッズが今季初の「KLM弾」でヴァンフォーレ甲府に快勝し、4日セレッソ大阪戦からホーム連勝とした。

 5バックで引いて守る甲府に対し、浦和が前半からチャンスを作った。開始5分、右サイドを攻め上がったDF森脇良太(30)のスルーパスに反応したFW武藤雄樹(28)がゴール前に抜け出す。GKと1対1になったが阻まれ、武藤は悔しそうに表情をゆがめた。すぐ1分後には新加入FWラファエル・シルバ(24)が中盤でボールを持ち、持ち味の加速力で中央を突破。前線で待っていたFW興梠慎三(30)が受けたパスをヒールでダイレクトでスペースに返したが、わずかにラファエル・シルバとタイミングが合わず、飛び出したGKに止められた。

 浦和が再び好機を迎える。18分、右サイドの崩しからMF関根貴大(21)が上げたクロスにラファエル・シルバが反応。ジャストミートしたヘディングはGK正面を突いた。時間の大半を攻撃に費やしたが得点にはつながらず、0-0で前半を終えた。

 後半12分、浦和が甲府の堅守をついに崩した。森脇の絶妙なスルーパスに関根がペナルティーエリア内へ抜け出し、低く早いクロスを送る。DFに当たったボールを興梠が右足で押し込み、先制に成功した。

 3分後、リズムに乗った浦和が追加点を奪う。右サイドでボールを受けた関根が今度は浮き球のクロスを送り、武藤が頭で合わせてゴール左隅へたたき込んだ。

 甲府は31分に1点を返した。右サイドからのクロスに途中出場のFWドゥドゥ(26)が右足ダイレクトで合わせ、ゴール右上に突き刺した。

 38分、浦和に追加点が生まれた。関根が個人技でペナルティーエリア内に攻め込んで放ったシュートがはじかれたところを、武藤に代わって出場したFW李忠成(31)が詰めて左足で押し込んだ。昨季そろって2ケタ得点を挙げた興梠、李、武藤の「KLM」トリオがそろい踏みした。

 終了間際にはラファエル・シルバが華麗なループシュートでダメ押し弾。好調な攻撃陣が甲府の堅守を完全に崩し、15日のACLアウェー上海上港戦に弾みをつけた。