ベガルタ仙台は14日、今日15日のルヴァン杯1次リーグ初戦のアウェーFC東京戦に向け、仙台市内でセットプレーなど最終調整をした。連戦となるためリーグ戦から大幅に先発選手を刷新する見込みだが、MF三田啓貴(26)は引き続き、ボランチで先発濃厚。古巣との対決に燃えており、全試合出場にも意欲を見せた。

 いつでもチームを引っ張る。主将のMF富田晋伍(30)やFW石原直樹(32)ら主力組が別メニュー調整する傍ら、三田は元気よく若手主体のルヴァン杯メンバーと練習に励んだ。18日のリーグ戦のアウェー柏レイソル戦に備えて、選手は大幅入れ替え。「先輩方にはやっぱり休んでもらって。僕はまだまだ体が動くし、若いと思っている」と冗談ぽく笑った。連戦の疲労も、肌寒い雨天もどこへやら。居残りでシュート練習をこなし、状態に不安はない。

 古巣との対決に心が躍る。「東京のみんなとは仲がいいので。本当に楽しみですね」。昨季はリーグ戦に31試合出場したが、期限付き移籍のため、東京戦は出場できなかった。不動のボランチを欠いたチームは2戦2敗。「古巣と試合できる。やっぱり絶対勝ちたいですね」と、今日こそは勝利をつかむ。

 昨季仙台に移籍するまで、中学時代から東京一筋。プロ1年目から、東京の篠田監督に師事を仰いできた。相手の戦法を「守備のところでは激しく出てくるだろうし。アグレッシブに90分間戦ってくる」と理解する。同い年のMF田辺草民とも親交があり、「ボランチで出てきそうなんで。仲がいい分、バチバチやりたい」と真っ向勝負を宣言した。

 ヴィッセル神戸戦の失敗を生かしてみせる。後半開始直後に2失点して敗戦。神戸戦に引き続き先発出場するのは、三田と大岩のみになりそうだ。「ラインを下げすぎて、相手の選手にやられてしまった。90分間ラインを上げて、コンパクトに」。経験者としてリードする。

 責任感からか、強い決意を口にした。「全試合出るつもりで、シーズンを戦っていきたい」。チームのルヴァン杯の目標「ベスト4」達成に向けて、休まずシーズンを駆け抜ける。【秋吉裕介】