日本サッカー協会(JFA)の審判委員会が17日、試合後にクラブと審判員が判定を検証する意見交換について都内で報道陣向けの説明会を開き、11日のJ1第3節でガンバ大阪が3-0で勝ったFC東京戦でDF今野がPKと判定されたプレーは反則ではなかったと認めた。判定は覆らない。上川徹副委員長(53)はPKの場面のプレー映像を示しながら「(今野は体でなく)ボールにいっていたという判断が正しい」と見解を示した。今季から行われている意見交換の場で、この場面も検証の対象になっていた。

 3月15日までに行われたJリーグとルヴァン杯の計74試合中17試合で、23の判定が検証された。PKなど得点に絡むプレーが16にのぼったといい、小川佳実委員長(57)は「このうち半分くらいは(判定が)違っていたという判断になった」と明かした。2月25日のJ1第1節で神戸が清水戦で挙げた決勝点もオフサイドだったと結論づけた。

 判定は覆らず、結果への影響はないが、事実を明白にすることで選手のプレーや判定の向上につなげる狙いがある。今季からはJリーグの公式サイトに審判の判定基準を掲載するなど、積極的な情報公開の取り組みが行われている。【岡崎悠利】