INAC神戸のMF京川舞(23)が今季のチーム初得点を挙げた。後半7分にゴール前のこぼれ球を右足で押し込み、攻撃のスイッチを入れた。

 本職のFWではなく、中盤でプレーをしながら顔を出した京川は「チームのことをやりながら、点を取れる長所をアピールしたい」。視察に訪れたなでしこジャパン高倉麻子監督(48)の前で、存在感を発揮した。

 初昇格の相手で、先発したMF田中陽子(23)との同期対決にも勝った。2人は同じ12年にINAC神戸に入団し、3シーズン一緒にプレー。取材ゾーンで田中と隣になった京川は「『裏をかいてくるだろうな~』とか、考えながらプレーして楽しかった。もっとチンチンにしたかった」とおどけた。

 前半は相手との距離感がつかめず、ハーフタイムに松田監督から「もっと自分を出せ!」と指摘を受けた。「自分の意思でプレーしているように見えなかった。強めに。でも、優しく話をした」と笑わせた指揮官に対し、京川は「いつもはもっと怒られるけれど、今日は優しめでした」とニヤリ。「次の試合に向けて、1つになって勝ち切れて良かったです」と快勝での滑り出しを喜んだ。