川崎フロンターレが試練の時を迎えた。チームは30日、4月1日のアウェー仙台戦に向けて神奈川・川崎市内で調整。所属選手31人のうち、MF家長昭博(30)MF阿部浩之(27)ら10人がけがで離脱する厳しい台所事情の中で戦術練習を行った。

 好調で先発の可能性が高まっていたMF長谷川竜也(23)が左足首を痛め、練習を途中で切り上げた。そんな中で、主力組に抜てきされたのが愛知学院大から加入した新人のFW知念慶(22)。両足から繰り出すシュートが持ち味で、この日も1トップに入りプロデビューの可能性が高まってきた。知念は「可能性はあると思うので準備はしたい。難しいことを考えずにゴール前でボールを受けること、シュートを意識したい」と話した。

 エースFW小林悠(29)は知念を「シュートはめちゃくちゃうまい」と高く評価し、「彼が気持ちよくプレーできるように支えてあげられれば。一発はあるので期待したい」と後方支援を約束した。MF中村憲剛(36)も「パンチ力がある」と、シュート力には一目置き、「ピンチはチャンス。新戦力が出てきたらチーム力も上がる」と、ルーキーの飛躍に期待していた。