北海道コンサドーレ札幌は30日、札幌・宮の沢で戦術練習などをこなし、4月2日のヴァンフォーレ甲府戦に備えた。ルヴァン杯を含めて開幕から全5試合に“皆勤”出場中のMF石井謙伍は次戦が31歳の誕生日。「せっかくだから勝ちたい。J1では、まだゴールがないので、初ゴールを狙いたいですね」と、バースデー弾を思い描いた。

 会場となる中銀スタジアムは、プロ1年目の05年、Jデビューを果たした場所でもある。開幕戦の終盤、わずか12分の出場だったが「がむしゃらに、チャンスがあれば点を取ることだけを考えていた」。初心に帰るには、うってつけの場所だ。

 05年シーズン終盤の甲府戦では、ロスタイムに2点差をはね返され大逆転負け。J1昇格の可能性が消えた。現場で見守り「悔しかった」。当時を知るのも、今や石井1人だけだ。「ハードワークや球際など、ベースの部分で戦っているのは、うちと似ている。それでJ1に残留し続けているのだから、手本になる部分はある」。昨季年間14位の甲府戦の後は、東京、川崎F、浦和と、優勝候補との試合が続くだけに「負けちゃいけない一戦だと、みんな感じている」と、勝ち点3奪取へ気を引き締めた。【中島宙恵】