アルビレックス新潟は、守備のほころびから、またしても今季初勝利を逃した。

 2-2の後半40分、ガンバ大阪のコーナーキックからできたゴール前の混戦で、MF井手口陽介(20)に決勝点を決められた。複数でボールを奪いにいきながら確保できず、チャンスを与えてしまった。

 その9分前、2-1からセットプレーで追いつかれている。右サイドからのフリーキックをDF金正也(28)にヘディングで決められた。

 堅守速攻が伝統のチームが守備の乱れに苦しんでいる。これで開幕から続く失点は合計9。そのうち5点はセットプレー絡みだ。「セットプレーを警戒していたのに徹底できないのは、私の責任」。三浦文丈監督(46)の表情は険しい。MF小泉慶(21)は「全体的にボールに寄せているだけ。奪い取る守備ができていない」と球際に強さがないことを反省した。

 カウンターからチャンスをつくり2得点と、攻撃は目指す形ができている。未勝利のトンネルから抜け出すためには、守備の整備が必要。それが試合ごとに浮き彫りになっている。