桜の開花シーズンに合わせるように、J2モンテディオ山形がホーム初勝利を挙げた。2ー2で迎えた後半40分、FW阪野豊史(26)が勝ち越しゴールを挙げ、これまで無得点のホームで3ー2で競り勝った。今季最多の3得点で10位に浮上し次節ホーム東京ヴェルディ戦で初連勝に挑む。

 左サイドからのクロスをターゲットの阪野が胸トラップで足もとに落とす。「オーバーヘッドのタイミングもあったがやめた」と冷静だった。振り向きざまに右足を振り抜くとボールはゴールに吸い込まれた。「勝つためには自分たちで流れを変えていくしかない。ホームで勝てていなかったのでうれしかった」と真っ先にサポーター席に駆け寄って歓喜した。

 得点力不足に悩んでいたチームとは思えない、鮮やかな波状攻撃を繰り返した。前半4分、右サイドを崩しMF瀬沼優司(26)が待ちに待ったホーム初ゴール。40分には、エリア内に進入したMF鈴木雄斗(23)が相手GKに倒されPKを奪うと自ら右足でボールをゴールに流し込んだ。木山隆之監督(45)は「開幕戦を勝った後、消化不良の試合が続いていたので勝ててよかったです。(攻撃を)やり続けたことで選手の成長が見えた」とほっとした表情で、選手をたたえた。【下田雄一】