新ベガルタが、王者に挑む。ベガルタ仙台は15日、今日のホーム鹿島アントラーズ戦に向け、ユアスタで練習を行った。渡辺晋監督(43)は「自信をちょっと取り戻せた」と話していた、ルヴァン杯磐田戦(12日)の先発11人が、紅白戦の主力組に入った。同戦で今季初の複数得点を決めた前線3枚が、昨季王者を攻略する。

 満を持して、MF佐々木匠(たくみ、19)のリーグ戦初先発出場が濃厚だ。周囲との連係に自信を見せ「(1トップの)クリスランが前線にいてくれることで、(シャドーの)僕とナオさん(FW石原直樹=32)が自由に動ける」。石原から4バックに対するシャドーの動き方も教わった。強豪との初対決に「いいアピールになる」と定位置を奪う構えだ。

 リード役はFW石原が担う。「足元にボールをもらう時でも素直にやっていたら、つぶされる。僕は常に駆け引きしようと思う」。3月4日の磐田戦では軽快な動きでゴール前の混戦からパスを出し、MF奥埜の得点をアシスト。今度は、失点数リーグ最少を誇る鹿島4バックを、かき回す。

 指揮官は「(磐田戦の前線3枚)はまだ改善点があるけど、これから良くなるんじゃないかな」。強豪3連戦も最終章。目標の「トップ5」へ、王者を相手に確かな爪痕を残す。【秋吉裕介】