J2モンテディオ山形が、野球場トレで今季初の3連勝に弾みをつけた。20日、山形県総合運動公園野球場で次節アウェー・ファジアーノ岡山戦(23日)に向け約2時間汗を流した。通常は3面の練習場を回して使用しているが、1面が芝生の張り替えで使用不可。残る2面も悪天候が続き状態が悪化した。苦肉の策での野球場使用となったが…。

 野球場にゴールマウス? 見慣れない光景に戸惑っていたイレブンの動きがみるみるうちに変わっていった。平らで硬質な高麗芝のピッチでボールが面白いように回る。それに呼応するかのように選手の動きにスピード感が生まれた。通常の練習場は、凸凹が多くボールがイレギュラーすることもしばしば。チームコンセプトのパスでつなぐサッカーを難しくさせていたが、状態のいい外野守備位置付近で見違えるようなパスワークを連発させた。

 現役時代、甲子園球場でプレシーズンマッチに出場した経験を持つ木山隆之監督(45)は「昔は芝のグラウンドを求めて野球場も使った。久しぶりに状態がいいところでやれてよかった。自分たちのサッカーはボールが走るのが条件。いい練習ができました」。災い転じて福となすか。【下田雄一】