FC東京ユース所属の高校1年生MF久保建英(15)が28日、都内の小平グラウンドで行われたトップチームの練習に参加した。J1公式戦デビューが濃厚な5月3日のルヴァン杯北海道コンサドーレ札幌戦(味スタ)に向けて本格的な連係確認をスタート。FW大久保嘉らと同じメニューを最後までこなし、シュート練習ではヘディングでゴールネットを揺らした。過去にも練習参加したことはあるが、途中から主力組と離れて若手組に振り分けられていた。しかし、この日は戦術練習にも合流。主に守備の約束事を確かめた。

 札幌戦まで4日。まだトップ参戦の入り口だが、才能はチームメートの評価が裏付けた。クラブ屈指のパサーの日本代表MF高萩はパスに着目。「いい選手。受け手の右足か左足か、足元かスペースか、意識してボールを出しているように感じた。気を使えて、周りが見えている」。ロンドン五輪代表で10番を背負ったMF東は「久保君の方が上なんで逆に教えてもらいたい」と笑わせつつ「盗もうとする意欲を感じたし、これだけ注目されても本当に謙虚。実は大事な部分」と性格面を高く評価した。

 明日30日のリーグ戦はJ3長野戦(長野U)に出場する見通しだが、中2日で迎える初のJ1公式戦へ着々と準備は進む。高校初のゴールデンウイークは毎日が挑戦になる。【木下淳】