最下位の大宮アルディージャと首位浦和レッズのさいたまダービーは、大宮が競り勝ち、大宮が浦和から今季初勝利を奪う展開となった。

 前半から圧倒的にボールを支配したのは浦和。前日練習で完全非公開練習を行った大宮は、今季初めてボランチにMF茨田陽生(25)、MF岩上祐三(27)、MF金沢慎(33)の3人を起用。金沢は浦和FW興梠慎三(30)を徹底マークし、守備ブロックを組む際は、金沢が最終ラインに入り5バックにする作戦をとった。浦和は大宮を崩せず、逆に大宮は前半の3度の決定機を決めきれず、前半を0-0で折り返した。

 試合が動いたのは後半18分。先制したのは、8戦わずか2発の最下位大宮だった。相手のクリアボールを奪うとカウンターを仕掛け、最後は茨田がペナルティーエリア右付近から強烈なミドル弾をネットに突き刺した。直後から浦和は猛攻を仕掛け、FWラファエル・シルバ(25)が積極的にシュートを打つも枠をとらえられない。逆に大宮は残り10分で、FW江坂任(24)を下げ、DF高山和真(20)を投入し守備かために入る。このまま逃げ切り、今季初勝利を首位浦和から手にした。浦和のサポーターは、スタンドにあいさつにきた浦和選手に大ブーイングした。