試合後、アウェー側スタンドに陣取った3500人のアルビレックス新潟サポーターから、激しいブーイングが起きた。その中で一礼した新潟の選手たちは、こわばった表情でピッチをあとにした。

 三浦文丈監督(46)は「試合の入りはよかったが、ボールを奪いに行きたかった前線の選手と、待って守ろうとした後ろの選手とで、意識に違いがあった」と、3失点の要因を話した。

 前半40分、川崎フロンターレのFWハイネル(26)に守備の裏を取られて先制を許す。後半は人数をかけて守りながらも、連係がうまくいかずに2失点。U-20W杯日本代表のDF原輝綺(18)も「前と後ろで守備の仕方のすり合わせができなかった」と、意思疎通がうまくいかなかったことを反省した。

 3日、選手全員でミーティングを行い、気持ちを統一させていた。「気をつけなければならないことは一致していた。その中での失点。精神的にきつくなった選手もいた」。DF富沢清太郎(34)は、チームがまとまることの難しさを感じていた。失点にナーバスになり、攻撃面では焦りが出る。悪循環を断ち切れず、黒星だけが連なった。