J2モンテディオ山形のMF風間宏希(25)が、父親譲りのラストパスで親子対決を制する。6日、山形県総合運動公園陸上競技場で調整に臨み戦術面の最終確認を行った。今日7日、父風間八宏監督(55)が率いる名古屋グランパス戦にボランチでの先発出場が濃厚。「運命の一戦」で成長した姿を見せる。

 風間は「自分たちが主導権を握って戦いたい。ボールを保持する時間も上がってきている。周りの選手を使いながらボールを受けてさばいてラストパスが出せれば」と前線に絡んで相手を崩す覚悟を示した。ここ11試合、13失点で15位の山形に対し名古屋は微差の11失点で3位につけている。その違いは得点力(山形9、名古屋21)。不足する攻撃パターンを縦パスで活性化させるつもりだ。

 広島で現役選手だった父と幼少期からボールを蹴って遊んでいたという。親子対決は、13年に母校清水商(静岡)のOB戦で経験済みだが、監督と選手としては初めてのこと。「意識はしていませんが、親子で戦える人って少ないと思うし、こうやって戦えることは素晴らしいこと。相手を圧倒するぐらいの気持ちで戦いたい」。父が監督を務めていた川崎Fを巣立って4年。過酷なJ2で132試合出場した経験を、J2新参の父に見せつける。【下田雄一】