FC東京MF米本拓司(26)が右膝の大けがからJ1公式戦に復帰した。

 4-2の後半29分にピッチに立った。ボランチとしてプレーし、会場からは温かい拍手がおくられた。

 昨年7月の川崎フロンターレとのリーグ戦で右膝十字靱帯(じんたい)と右内側靱帯を断裂する大けがを負った。長いリハビリを耐え抜き、4月30日のJ3長野戦で公式戦に復帰。徐々に出場時間を延ばしながら状態を上げ、J1復帰にこぎつけた。

 「今までで一番痛かった」というケガを乗り越えた。「苦しかったけど、今のフィーリングは悪くない」と少しの手応えもつかんだ。違和感が完全になくなったわけではなく、「根気強く、一生付き合っていかないといけないのかなとも思う」。

 万全とは言い切れない状態であっても、限られた人しか立てないJ1の舞台に戻った。「もう1回サッカーができることだけを考えてやってきた。この日を迎えられた。仲間とスタッフに感謝している。もう、ケガはうんざりです」。元日本代表の男が再び走りだした。