J1横浜F・マリノスのMF斎藤学(27)が11日、練習後に横浜市の港北区役所を訪問し、レプリカユニホーム約600着を贈呈した。

 「神奈川ダービー」となる、6月4日のJ1第14節ホーム川崎フロンターレ戦に向けて、本拠地の日産スタジアムや練習場、クラブ事務所などがある同区役所をはじめ、地元の関係団体などを訪問する、昨年から始まった企画。斎藤が自ら台車を押して届けに訪れると、横山日出夫区長(56)や職員らに歓迎された。

 区長の部屋に通された斎藤は、現在はリーグ戦3連敗であることなどを報告した。それでも「チームが良くなるために変化を起こしているところなので、これがうまくはまれば、勝ち続けることができると思っています」と、立て直した状態で神奈川ダービーを迎えたい考えを伝えた。これを受けて横山区長は「さすがですね。(今季から)キャプテンになられて、毎試合非常に前向きなコメントをおっしゃっていて、サポーターも元気になると思います」とたたえた。

 港北区役所では試合の約1週間前から、全職員がレプリカユニホームを着用して業務にあたる予定だという。横山区長は「昨年いただいたユニホームもあるので、交互に着れば毎日着用できると思います。全職員がトリコロールカラーのユニホームを着ると一体感も生まれますし、非日常の感覚で仕事にも気合が入ると思います」と話した。

 贈呈したレプリカユニホームは、部署によっては早々と職員が着用。その様子を見た斎藤は「一緒に戦ってくれていると思った。去年は(ホームで川崎Fに)負けてしまったので、今年は一緒に喜べるようにしたい。こういった地道な活動が、まだスタジアムに見に来たことがない方に、見に来てもらえるきっかけになれば」と話し、最後は横山区長や区役所職員との記念撮影に、笑顔で納まっていた。