サガン鳥栖は後半ロスタイムの劇的な同点弾で、アウェーでの連敗を2で止めた。

 1点を追う後半25分、MF水野晃樹(31)が投入された。「負けている状況だったけど、気負いしないで楽しもうと思って入った。サッカーが好きだから、楽しめれば調子が出る」と自然体でピッチに入った。

 右サイドから起点を作り、何度もチャンスを演出。同ロスタイムには、MF鎌田大地(20)の左クロスにゴール前でFW富山貴光(26)がつぶれ、逆サイドから走り込んだ水野が相手GKの動きを見てボールを持ち出し、体勢を崩しながら左足で決めた。「何か起こるかと思って走った。ぎりぎりGKの動きが見えた」と振り返った。静岡出身で清水商(現清水桜が丘)卒。小学校時代から何度もプレーしていた思い出の地で、今季リーグ戦初得点を挙げた。

 マッシモ・フィッカデンティ監督(49)は「水野が冷静に決めてくれたことを、称賛したい。(引き分けに)満足している」と評価していた。